
DAS(デジタルアソートシステム)の導入を成功させるための7つのポイント|仕組み・メリット・導入手順をわかりやすく解説
公開日:
2026年5月18日
物流現場では、EC需要の拡大やSKU(取り扱い品目)の増加により、「多品種・小ロット・短納期」の出荷に対応することが求められています。
しかし、従来の紙リストや経験に依存した仕分け作業では、人手不足や作業負荷の増大によって誤仕分けや処理スピードの低下が起こりやすくなっています。
こうした課題に対する改善策として注目されているのが、棚のランプ表示を用いて仕分け先を指示するDAS(Digital Assort System/デジタルアソートシステム)です。
複数の仕分け先を同時に扱うアソート作業を効率化できる仕組みとして、幅広い現場で導入が進んでいます。

本記事では、DASの基本的な仕組みやDPSとの違い、導入が広がる背景、現場が得られるメリット、そして導入時に押さえておきたいポイントまでを解説します。
目次
1.DASとは?物流現場で活用が広がる理由
EC需要の拡大とともに多品種・小ロットの出荷が増えている現在、従来の目視中心の仕分けでは作業スピードと精度の両立が難しくなり、改善策としてDASを導入する企業が増えています。
ここでは、DASの基本構造、DPSとの違い、そして導入が進む背景について、ポイントを整理しながら紹介します。
1-1 DASとは?基本の仕組み
DAS(Digital Assort System)は、仕分け作業における「どの店舗へ・どの商品を・いくつ送るか」という判断をデジタル化し、作業者が迷わず投入できるようにする仕組みです。
仕分けラインには複数の仕分け先(シュート)が並び、それぞれに取り付けられたランプや表示器が点灯することで、投入先が一目で分かります。
DASの主な特徴として次の4つが挙げられます。
● 仕分け先ごとにランプが点灯し、投入場所が明確になる
● 作業者は光ったシュートに入れるだけで完了
● 多数の仕分け先があっても混乱しにくく、大量処理に強い
● 判断負荷が減り、誤仕分けを防ぎやすい
SKUが多いEC倉庫や小売チェーン向け出荷では導入効果が大きく、作業スピードが大幅に改善するケースが多く見られます。
1-2 DPSとの違い
DASと混同されやすい仕組みに「DPS(Digital Picking System)」があります。どちらもランプや表示器を使って作業を支援する点は共通していますが、役割と活用される工程は明確に異なります。
DASは 仕分け(アソート)工程を効率化するためのシステムで、1つの商品を複数の店舗・顧客に振り分ける作業を支援します。一方、DPSは棚から必要な商品を取り出すピッキング工程を支援するシステムで、「どの棚に取りに行けばよいか」を表示灯で示します。
項目 | DAS | DPS |
主な用途 | 仕分け(アソート) | ピッキング |
作業方向 | 大量の商品を複数の仕分け先へ振り分ける | 棚から必要な商品を取り出す |
活躍する現場 | EC、小売チェーン、量販店向け出荷 | 多品種倉庫、ピッキング中心の現場 |
メリット | 大量処理に強い、誤仕分け防止 | 探す時間を減らし、ピッキング精度向上 |
倉庫によっては、DPSで集品を行い、DASで仕分けるというように、システムを組み合わせて使用することで、作業全体の処理量を高めているケースもあります。
1-3 なぜ 今DAS導入が増えているのか
DAS(Digital Assort System)の導入が広がっている背景には、物流を取り巻く環境の変化があります。特に近年は、従来の目視中心の仕分けでは対応が難しくなる要因が増えており、システム化によるさらなる効率化が求められています。
主な背景には次のような流れがあります。
● SKUの増加に伴うアソート作業の複雑化:
EC需要の拡大で取り扱い品目が急増し、似た商品が多い現場では目視判
断の負荷が高まっている。
● 多品種・少量出荷の増加:
1SKUあたりの数量は少なくても店舗数が多い構造が一般化し、「複数の仕分
け先へ小分けする」ケースが増加。
● 人手不足と教育コストの上昇:
新人や短期スタッフでも一定品質を求められる現場が増え、属人化した運用
では安定運用が難しい。
● 短納期化・当日出荷への対応:
スピードと正確性がこれまで以上に求められ、判断を省いて流れを止めない
仕組みが必要。

こうした環境変化の中で、「迷わない」「読み間違えない」「判断を減らす」
